北信 黒沢峰(1550m)、白倉峰(1585m)、茂倉峰( 1650m) 2011年10月23日

所要時間 5:55 雨飾温泉−登山口を探して林道を2往復+登山道探索−7:11 鋸岳登山口−−7:44 沢(休憩) 7:51−−8:00 沢−−8:16 稜線−−9:26 金山方面分岐−−9:41 黒沢峰−−9:58 白倉峰(休憩) 10:31−−10:53 茂倉峰−−11:13 白倉峰(休憩) 11:17−−11:33 黒沢峰−−11:51 雨飾山方面分岐−−12:46 稜線を離れる−−13:32鋸岳登山口−−13:34 雨飾温泉

概要
 雨飾山と金山を結ぶ尾根上にある山。糸魚川側にある雨飾温泉から鋸岳登山道経由で往復したが、林道工事の影響か鋸岳登山道入口の位置が変わってしまい、登山口を探し出すのに1時間以上かかった。このタイムロスで下山時に雨に降られた

 小谷村北部の雨飾山や金山は登ったことがあるが、その間をつなぐ稜線上にある黒沢峰、白倉峰、茂倉峰には登ったことがない。標高は1600m前後あってそこそこの標高、しかもまとまっているのでお得な山と言えよう。冬に入れば豪雪地帯で登れないため、できるだけ早く登った方がいいと考えて天気は下り坂の予報だったが登ることにした。ルートは長野側/新潟側どちらからでも到達可能だが、無駄な標高差を登らなくて済むのは新潟側であること、前日は新発田周辺の低山めぐりだったこともあって今回は雨飾温泉から登ることにした。

 真っ暗な時間帯だがさすが百名山なので案内標識はしっかりして迷うことはない。雨が降ってイヤらしいが明日午前中までは持つはずで、その予報を信用するしかない。終点の駐車場は天気のせいか、それとも時期のせいか3台のみで空いていた。たぶんシーズン中はすぐ満杯だろう。ここで一夜を明かす。

雨飾温泉駐車場 鋸岳方面登山道に続く林道

 翌朝、まだ暗い中を飯を食っているとヘッドライトを灯して林道を上がっていく一団がいた。私と同じく鋸岳方向のはずだ。よかった、ちゃんと登山道はあるようだ。充分明るくなった6時前に出発。上空には青空が見えており雨の予感は無いが、予報を考慮してゴアと傘を持ち上げる。これらの登場機会がなければラッキーだ。気温は高く最初からTシャツ半ズボン姿。この時期でこの標高、この地域でこの格好になるとは・・・。

登山道の取り付き変更を知らず林道を直進 舗装工事中区間
振り返れば明星山 鋸岳も
なおも林道を上がる 林道終点
沢左岸の未舗装林道を上がる 終点は砂防ダムで周囲は絶壁

 地図を見ると、鋸岳方面の道は少しばかり沢に沿って上がり、右岸に乗り移ってさらに高度を上げてから等高線に沿って斜面を巻くように書かれている。今は沢沿いは林道工事中で、おそらく旧登山道に沿って作られているだろうと予想して林道歩き。まだ造成途中でコンクリート打ち前で鉄筋むき出し区間があったりして道の脇を上がった。一度ジグザグってぐんぐん高度を上げる個所で左の斜面に入る登山道が無いか探しながら歩いたが、発見できないまま終点まで来てしまった。終点にも登山道入口らしきものはなかった。林道の途中で見落としたに違いないと判断し、下りながらそれを探すが見当たらない。林道で沢を渡って対岸の林道を上がってみるが、そちらは終点は砂防ダムで周囲は絶壁、進めるはずがない。もう一度林道を上がって道を探すがやっぱり発見できず、これだけで汗だくになってしまった。

駐車場から50mほどのプレハブ小屋裏が新登山口 ここに「のこぎり」と書かれているのが唯一の目印

 もう諦めて体力的に無駄になるが雨飾山経由で登ろうと考え、雨飾温泉へと林道を下っていくとなんと工事用プレハブがある平地の沢の対岸の法面に「のこぎり」と赤ペイントで書かれているではないか! こういうことは林道脇に標識を立ててもらいたいなぁ。最初から知っていないとこの文字は目に入らないよなぁ。出発から1時間15分でやっと登山開始という、ろくでもない記録となってしまったが、登山口が発見できず諦めて登らなかったなんてことにならなかっただけマシだな。

草ぶれた斜面に道がある 雨飾温泉
紅葉したブナ林を登る 小尾根に取り付く。この後「旧道」と合流

 道の状況は不明で登山者が少なく籔っぽいかと心配していたが実際は道は良好で、草もしっかりと刈られていた。すぐに紅葉したブナ林に突入、草が無くなり気分がいい斜面だ。積雪量からしてすぐに笹藪登場かと思ったらそうでもないな。小尾根に乗って緩やかに登っていくと気付きにくいが右手から旧登山道?と思われる道が合流、下りではそちらに入らないよう注意が必要かも。まあ、下りだと新登山道が直進方向だし、新登山道の方に目印が続いているので大丈夫だと思うが。

急斜面をトラバース 稜線が見えてきた
鋸岳 最初の沢。ここで水浴び

 ブナ林を横切り、急斜面のトラバースに突入。道は立派だが木の根があちこちにはびこり石も点在し、昨夜の雨で濡れたこれらの物体は非常に滑りやすく歩いていて疲れる。上に登らずこれだけ横移動とは珍しいパターンだ。急斜面帯を通過すると次は沢を横断。橋は無いが渡渉には問題ない水量で、給水にちょうどいいが今回は水は充分あるので補給の必要はなし。ただし、最初の1時間強の徘徊で全身汗だくになってしまったことがあり、ここで濡れタオルで全身の汗を拭いてすっきりする。まさかこんな時期に水浴びする羽目になるとは。でもかなりすっきりして気持ちよくなれた。

再び横移動 次の沢
沢の対岸は急な登り フィックズロープあり

 次の沢はもう少し水量が少なく、渡った先はロープの垂れた急斜面を登る。あとは斜めに登っていくと思ったらまだ下りがあったりと意外に無駄が多いような。下山時に登りがあるのはなぁ。まあ、でも道があるだけマシか。でも思ったよりも籔は薄く、尾根を直登して主稜線に出ることは可能かもしれない。ま、わざわざそこまでしないけど。

鋸岳の稜線に到着 雨飾山方面。最初は東を巻き気味
ブナ林主体 梯子もある

 鋸岳と雨飾山を結ぶ稜線に到着、この尾根上にもまともな登山道がちゃんと存在しており一安心。こちらの登山道もしっかりと刈り払われており体に触れる草木はほぼない。最初は尾根の東側を巻き気味に進み、尾根に乗って広い斜面のような尾根を登っていく。ここも落ち葉の下に木の根がはびこり、濡れた今は登りでも良く滑る。下りはもっとコケそうだなぁ。今年の夏はアルプス級の山が多く、岩稜帯を歩くことが多くて靴底もかなりすり減ったかな。

尾根に出る 尾根上は矮小な木で展望がいい
やっと目的地の尾根が見えた
鋸岳方面

 標高1480m付近で明瞭な尾根地形に乗ると木の高さが一気に低くなって視界が開ける。目の前はまだ手前の肩が邪魔で雨飾山は見えないが、背後には鋸岳から鬼ヶ面山の稜線、その右には昼闇山。ここは残雪期にいつかは歩きたい山だ。そして本日の目的地の黒沢峰、白倉峰、茂倉峰付近も見えている。金山は雲に隠れてしまって見えなかった。やっぱこの雲が徐々に降りてきて昼前には雨になるのかなぁ。

1650m峰へと続く稜線 この岩は右側から迂回して登る

 1652m峰への登りになると尾根が険しくなり、岩壁が現れると登山道はその右側を巻き始める。ここは梯子と鎖(チェーンやロープ)が混じる急斜面で、これまた濡れた木の根や岩で滑りやすい。天気が良くて乾いていれば問題ないのだろうが。

1650m峰群 いちいちピークを登り下り
このピークの先を下れば分岐
小鞍部へと下る 雨飾山/金山分岐

 1652m峰を巻いて1650m等高線のピークが並ぶ区間に達し、同じような高さの小ピークをいくつか越える。なだらかなら体力など使わないのだがいちいち上り下りがあって精神的に疲れる。確か3つほど越えて鞍部へと下ったところで雨飾山と金山方面の分岐点に到着、どちらの道も良好であった。よかったぁ。ここは左の金山方面へ。

雨飾山方面の登山道 金山方面の登山道
目的地へと下る 黒沢峰山頂。標識無し

 背の低い樹林の尾根上には小ピークがいくつも並び、徐々に高度を下げていく。あまり顕著なピークは無く、どれが黒沢峰なのか全くわからない。今はGPSを持っているので山頂位置を確認できるが、GPS無しでは山頂の把握は困難だろう。GPSが指示した黒沢山山頂ピークは特に標識があるわけでもなく広場があるわけでもなく、他と同じただの小ピークでしかなかった。せっかくなので赤テープを残したが文字は書かなかったので黒沢峰を示すものとはならないかも。ここで休もうかとも思ったがあまりにピークっぽくないので、その先の白倉峰まで進んでみることにした。

白倉峰へと向かう 山頂直下
白倉峰。ここも標識無し 白倉峰から見た茂倉峰
白倉峰から見た雨飾山

 黒沢峰より先もポコポコと小ピークが続くが下り気味になっており、一応、黒沢峰はそれなりの高まりだったことが分かる。鞍部から登りにかかり、矮小な木に覆われた尾根上に明瞭な切り開きの登山道が続き、今までより明瞭なピークが白倉峰だった。ここは登山道両側の木は矮小で展望を邪魔することはないが、相変わらず東側の山はガスの中。でもまだ雨が来る気配はない。ここでしばし休憩。やっぱ最初の1時間の無駄が疲れたなぁ。何せこの時期にして気温が高く、今も薄日が差して汗だくだ。

矮小な樹林の尾根が続く 小谷村の登山口。雨飾温泉よりずっと賑わっていた
茂倉峰山頂 茂倉峰から見た雨飾山

 最後の茂倉峰へは軽装で往復することにしてメインザックはデポして小さなナップザックで出発。今度は細かなアップダウンはなく、1550m鞍部まで下った後は緩やかに高度を上げていく。茂倉峰は地形図で分かるように明確なピークではなく肩であり、GPSが無いと位置を同定しづらいが、ずっと登りが続いて傾斜が無くなった場所がそうである。残念ながら茂倉峰は木の高さは高く展望に邪魔で、山頂標識無しで山頂の雰囲気ではなかった。まあ、これまでの黒沢峰、白倉峰も広場があるわけでなし標識があるわけでもなしだったが。なんかこの3山は地形図記載の山なのに不遇だなぁ。

新潟側にガスが上がってきた 雨が降り始める
この頃は本降りの雨 ずっと雨と霧の中を下る

 今回のこれで目的は達成。余計な時間と体力を使ってしまったが無事に登ることができた。未だ雨が降る感じはせず、このぶんなら下山まで大丈夫だろう。いつの間にか新潟側は雲が押し寄せて真っ白になっていたが長野側はまだ明るい。白倉峰に戻って休憩。さあ、一気に下ろう。出発して10分ほどでガスに突入、涼しくなって大助かりだ。しかし雨飾山との分岐でぽつぽつと雨が落ち始める。最初は雨具無しでも大丈夫な程度だったが、突然ドカっと降ってきてあわててゴアを着た。ところが1分ほどで止んでしまった。それでゴアを脱いで下り始めたが、次に降り出したときは最初から土砂降りで傘をさしながらゴアを着て、それ以降雨がやむことはなかった。

やや水量が増えた程度 雨に煙る雨飾温泉
増水して濁った沢 駐車場到着

 登りでも滑りやすかった登山道はいっそう良く滑り、何度も足を滑らせながらもどうにか尻もちをつくまでいく前に立てなおしたり立ち木に掴まったりした。鋸岳との鞍部近くで稜線を離れて斜面を下り、増水が心配だった沢を2か所渡ったが少し水が濁って少しだけ水量が増えている程度で支障はなかった。最後の雨飾温泉手前の沢だけは茶色く濁って増水していたが、元の水量が少なかったのでまだ石伝いに渡渉可能であった。こりゃ時間経過すると渡れなくなるかも。林道の橋を渡った先と登山道をつなげた方がいいな。駐車場に戻っても雨で、車のバックドアを屋根代わりにしてゴアを脱ぎ。タオルで濡れた体を拭いて着替えてさっぱりした。

 出発時の1時間強のタイムロスが無ければ、ちょうど登山口に戻ってきたくらいで雨が降り始めた計算で、体力消耗だけでなく濡れ鼠までも代償となったのであった。

 

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